6月議会では、箕面今宮線の安全対策工事の議案がでました。行政代執行をなんとかせずに進んでいたのに、の思いです。討論を掲載します。
私は建設水道常任委員会において、この箕面今宮線道路安全対策事業の補正予算について大変悩みました。
委員会では、今回の補正予算をつけることによって、さらに沿道住民の皆さんが嫌な思いをされるようなことになるのであれば、継続審議や反対も考えていたと申し上げました。その上で、市から、「住民様のほうからご相談がありましたら、しっかり対応をしていきたい」、「最大16センチというところは、このままご理解が得られなければ出てきます。そういう意味では、この工事の中で、地権者の方には改めて、そういったことにならないように、ここを埋めてほしいであったり、工事について合意するということを、我々も今も願っております。」、「市としても最善を尽くしていく」との答弁があったことから、その約束が実行されることを前提に、最後まで柔軟に丁寧な合意形成を行うことを求めた上で賛成いたしました。
しかし、先ほどの質疑を通じて、工法変更について住民への説明や対話が十分であったとは言い難い状況が明らかになりました。住民の皆さんからは、「工法変更を検討している段階で相談してほしかった」「委員会で議論される前に話を聞きたかった」との声があり、市に問い合わせた際には、「本会議議決後でなければ説明できない」と説明されていたこともわかりました。
特に気になったのは、「本会議での議決後でなければ説明できない」との考え方です。住民説明は、決定した内容を伝えるためだけではなく、住民の意見や不安を伺いながら、より良い事業の進め方をともに考えるための機会でもあると、生活に直接影響を及ぼす可能性のある工法変更だからこそ、意思形成段階から関係住民に対して説明を行い、理解を得る努力が必要だと考えます。少なくとも、説明を求める市民に対しては、「工事着工は議決が前提である旨を伝えながら、工事の内容や工事によって生じるデメリット部分について、きちんと説明すべきではないでしょうか。
また、暗渠化工法そのものに疑問を持ち、桁式など別の工法についても検討を求める声が、昨年2月の説明会の時点でも上がっていました。工法変更を行うのであれば、なぜその工法が必要なのか、また、住民の皆さんが要望されている工法を含め、なぜ他の工法では対応が困難なのかについて、丁寧な説明が必要ではないでしょうか。
住民の皆さんが求めているのは、決まった内容について説明を受けることだけではなく、自分たちの意見や思いがきちんと受け止められ、十分に検討されたと感じられることではないでしょうか。
今回の工法変更では、民地との境界部に最大16センチ、深さ120センチの隙間が生じる可能性があります。その安全対策については、柵なのか、注意看板なのか、路面表示なのか、具体的な内容は検討中との答弁でした。その案を委員会のYouTubeで知り、住民が不安を感じているにもかかわらず、「工法は決める、予算はつける、説明は議決後」という進め方では、十分な合意形成が図られているとは言えないと考えるに至ります。
早期の歩道整備工事を求める声がある一方で、工法に不安を抱く声が根強くあると承知しています。だからこそ、双方の声を受け止めた、例えば、これまでも意見のあったグレーチング案などの検討が求められているのではないか、行政が最善策を模索することこそが、地域のまちづくりにとって不可欠ではないかと考えます。
市内には、管埋設工法と桁式工法を組み合わせた整備が行われている地域も存在するのではないでしょうか。必ずしも全区間を同一工法としなければならないわけではなく、地域の声、地域の実情を踏まえながら、より安全で納得の得られる手法を、「最善を尽くす」という言葉どおり、追求すべきです。
また、市ホームページに掲載されている当該事業の説明についても、最新情報として約2年2か月前の令和6年4月の更新のままとなっており、現在もなお、今回の工法変更に関する情報は掲載されていません。私自身、令和5年12月議会の委員会においても、ホームページの更新が約1年止まっており、市民から「工事の状況がわからない」といった声が届いていることを指摘した経過があります。しかし、その後も十分な更新が行われないまま現在に至っています…(1度の更新)。
本事業は、行政代執行も予定さえた経過もあるなど、市民の関心が極めて高い事業です。そのような事業であるにもかかわらず、2年を超える長期間にわたる情報発信が行われてこなかったことは、住民との合意形成を進める上で課題があったと言わざるを得ません。住民との対話を進めるのであれば、ホームページを含めた情報発信についても、適時適切に行う姿勢が求められると考えます。
今必要なのは、予算を急いで成立させることではなく、「住民との対話」です。「住民の皆さんが納得できる形で合意形成を進めることこそが重要であると考える」ことから、当該予算を削除する修正案に賛成し、討論といたします。
